2008年04月05日

ショップチャンネル様の手違いと嘘

「天然色として販売されていた処理石の例」の続きです。


以前の記事では、ショップチャンネル様が取扱われていた「ブルートパーズ」が天然色ではなく照射処理品であったことをお伝えしましたが、同じタイミングでもうひとつ、実際に購入して検証をさせて頂いた商品があります。それが下記に掲載した「グリーンクォーツ」です。



gc04.JPG
天然色として販売されていたグリーンクォーツのリング


こちらの商品は現在お取扱いがないようですので、当時の商品説明(画像として個人保管していたもの)を掲載させて頂きます。


グリーンクォーツ.jpg
購入当時(2007年12月)の商品説明



では、この商品のいったい何が問題だったかというと、やはり「」です。

この商品に使用されていたグリーンクォーツは、アメジストを加熱処理して人工的に作られたものでした。

そもそも、これほどの透明感を持ったグリーンクォーツのジュエリーが天然色である可能性は、限りなく低いのです。なぜなら、水晶に何らかの鉱物が内包された結果として、グリーンに見えるクォーツならば多数存在するのですが、クォーツ自体がグリーンの色味を持った「グリーンクォーツ」は、その存在自体が大変希少だからです


天然色のグリーンクォーツに希少性があるからこそ、売り手側は「より売れる商品」を作るために、グリーンクォーツに似せた処理品や模造品などを作り、市場に流通させていくわけですが、処理に対する十分な説明が成されない現在の市場では、安い価格で手に入る処理品や模造品の存在が消費者側の混乱を生みだす大きな原因となってしまっています。


ちなみに今回の商品は「アメジストを加熱処理して作った」グリーンクォーツでしたが、他にも「水晶に照射処理して作った」グリーンクォーツや「水晶の偽物に色をつけた」グリーンクォーツなども、現在の市場では全て「グリーンクォーツ」として流通しています。


処理品や模造品が当たり前のように流通しているこの手の商品にこそ、消費者目線の十分な説明書きが必要だと思うのですが、天然石業界では、売り手にとって不都合となる部分にはあえて触れない、という習慣ができてしまっているようで、大変残念に感じます。


そして今回、ブログ再開に向けてのリサーチをしていく中で、さらに残念な結果に行き当る事となりました。それが今日の記事のタイトルにもさせて頂いた「ショップチャンネル様の手違いと嘘」の「」の部分にあたる内容となります。




■ショップチャンネル様の嘘

私が検証した「ブルートパーズ」と「グリーンクォーツ」については、ショップチャンネル様から「オペレーターの初歩的な案内ミスだった」との説明を受けました。

本来ならば色加工品と説明するべき商品に対して、オペレーターが加工の情報を見落としてしまったために、間違った案内をしてしまったとの回答だったわけですが、現在のシステムでは他の商品についても同じような案内ミスが起こっているのではないですか?とたずねたところ「そのような事はありません」との返答を頂きました。

いろいろと疑問の残る回答ではあったのですが、カスタマーセンターの方の対応が他社と比べると比較的早く、また「今後はこのような事がないように教育を徹底していきます」との回答を得ることもできましたので、私も一度は納得をするつもりでいたのです。

ところが、その後をリサーチした結果、実際には何ひとつ改善されていなかった事がわかりました。その事実を知った以上、私も以前担当してくださった方にお伝えしていたような譲歩をする理由がなくなってしまいました。
※掲載内容について、ショップチャンネル様側で異論があるようでしたら連絡をください。この件に関して私からはこれ以上の連絡はしません。時間を費やしてお話をしても意味がないと考えているからです。以前からお伝えしています通り、言った言わないの水掛け論を避ける為に会話は記録させて頂いていますが、記録したデータを直接公開することは考えていませんので、その点はご安心下さい。



では、なぜ私が「何も改善されていなかった」と判断したのか。その理由は前回の問合せから数ヶ月経った現在も、ショップチャンネル様が、照射処理品であるブルートパーズを、天然色のブルートパーズとして販売されている事にあります。


今回は、オペレーターさんの確認ミスである可能性を考慮に入れて、取り扱い中の2つの商品に対して別々に問合せをさせて頂きました。どちらも放送内容を見ただけでは、処理について問合せる必要があるかどうかさえわからない商品です。

また、問合せの際には「この商品のお色は天然色ですか?」と色加工にしぼった質問をさせて頂いたのですが、どちらの商品も「天然のお色です」との返答を頂きました。うちひとつは問合せの中で「確認してきます」と一度電話を保留にされたので、これはいけるかも、と期待したのですが、最終的には「天然色です」との回答を頂く結果となりました。


下記の2商品が、実際のお品物となります。

■シルバー ロンドンブルートパーズ レクタングル ペンダント

■レヴィアン 14Kホワイトゴールド ブルートパーズ リング


「天然色」との回答を頂きましたが、どちらも無色のトパーズに放射線照射をしてブルーに作り変えた商品です。


ちなみに下記の取扱い商品も、すべて照射処理品となります。

■18Kホワイトゴールド ロンドンブルートパーズ リング

■18K ライトブルートパーズ チェーンデザイン リング

■オリ ディ ヴィチェンザ 18Kツーカラーゴールド ブルートパーズ ペンダントトップ




決してお値段が安いとは言えないこれらの商品、天然色だと思って購入したはずが実は照射処理品だった事を知らされても、購入した方々は納得されるのでしょうか。私ならば納得できませんし、例え補償期限が過ぎていたとしても十分な返品理由になると考えています。

購入者にとって「素材の色」が天然であるか、人工的に作られたものであるかは、とても重要な情報のひとつだと思います。にも関わらず、色加工に関する情報をいつまでも曖昧にしておく理由は何なのでしょう。その部分を曖昧にしておく事で利を得るのが購入者でない事だけは確かです。


また、1月にお話をさせて頂いた際、ショップチャンネルの担当の方からは、今後の対応としてオペレーターの再教育などいくつかの改善策をお知らせいただいたのですが、そのどれもが消費者からは見えない改善策だった為「そのような改善策では、何が変わったのかを消費者が知る事ができませんよね?」というお話もさせて頂きました。消費者目線の改善策として具体的な提案もいくつかさせて頂いたのですが、担当の方からは「一度に色々な事を変更するのは無理」との返答を頂きました。確かにこれまでの販売方法を見直すには、それなりの時間も必要だろうと考え「わかりました」とお返事させて頂いたのです。


でもあの時の対応も、結局はその場しのぎだったと知った今、対応してくださった方の印象が良かっただけに、本当に残念としか言いようがありません。

私個人としては、できれば今一度、消費者目線での改善策を検討して頂ければ、と考えています。今回のようなその場しのぎの対応に、いつまでも消費者がついてくるとは思えないのです。

確かに私が天然石についての問合せをはじめた一年前は、直接口に入れるものではないという単純な理由から、加工について問合せること自体が神経質すぎると笑われ、回答の必要なしと一蹴された事も多々ありました。けれども中国製のシャツやビーズ玩具が安全性の問題から回収される時代です。装飾品だからといって、その安全性を軽視しても良いとは言えないのではないでしょうか。

購入した商品が照射処理品である事がわかれば、当然安全性に対する心配も出てくるでしょう。できれば処理品は購入したくないと考える消費者がいる可能性を「これまではそのようなニーズがなかった」という言い分だけで切り捨ててしまうのは、あまりに早計だと思います。


もちろん処理品に対する説明不足は、ショップチャンネル様だけの問題ではありません。これまで処理についての問合せを一蹴されてきた業者さま全ての問題です。今後は天然石を商材として扱う業者様の姿勢やあり方が問われる事になるでしょう。そういう時代が必ずくるはずだと私は考えています。

キーワードは消費者目線。

現時点では面倒な奴に目をつけられたとしか考えられないでしょうが、消費者の視点を積極的に取り入れていく事で、面倒をチャンスに変える事もできると私は思っています。いい加減な商売が当たり前にまかり通っている業界だからこそ、少しの改善が大きな信用に繋がることもあり得るのではないでしょうか。
posted by isinohanasi at 23:52 | 処理品・加工品についての情報
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2008年03月01日

疑わしきものは……白?

今日は、現在の天然石市場に蔓延している暗黙のルールの中でも、特に「これはおかしいのでは?」と感じているものをタイトルにしてみました。



疑わしきものは、白。

現在の天然石市場では、たとえ疑いがあったとしても、検証されていない天然石に対しては、売り手が販売がしやすい名称や説明書きを使用する(もしくは使用しない)という傾向があります。この方法論では、極端な話、検証さえしなければ都合のいい名称を使って天然石を売ることができてしまいますので、消費者にとっては大変危険です。

具体的な例をあげるとすれば、シトリン、タンザナイト、ルビーなどに施されている加熱処理、エメラルド、トルコ石などに施されている含浸処理などは、たとえ売り手が知っていても、処理情報が商品説明に記載されない事のほうが多いとなります。

ちなみに記載しない理由を尋ねると「普通処理されているものだから」という主旨の返答が返ってくることが多いです。私自身、天然石に関わり始めた極々初期の頃、シトリンと銘打った商品に色々と混乱させられた経験があります。「石は天然です(処理はされてます)」と返答されたことや「普通に考えて、この値段で天然色なんてことはあり得ないでしょう」と笑われた事もありました。




消費者には見えない「処理情報」

処理情報を表示しない理由には「商品が売りにくくなるから」「売っている本人が取扱商品の詳細を知らないから」などの理由があるようです。

私はこれまで、たくさんの天然石業者様に処理に関する質問をさせて頂きましたが、比較的丁寧な回答を下さる方々でも、今後の対応については「きちんとした説明をしたほうがいいのは分かっているけれど、他の業者さんがみんなやってないのに、自分のところだけ処理内容を表示するのは、ちょっと……」と言葉を濁されることがほとんどでした。


では、処理について知らせないこと、隠していることがなぜ問題となるのでしょうか? この問いに対しては、人それぞれに答えが違ってくるでしょうが、私の答えは「それを知りたいと考える消費者が存在しているから」となります。




購入する立場の方々に知っておいてほしいこと

処理情報の表示に関連して、購入者の立場である方々にも是非知っておいて頂きたいことがあります。

現在の天然石業界では、購入者の立場に立った商売を行うことは決して容易ではありません。


誠実な商売を志す方がいらっしゃらないわけではないのです。ただ、誠実な商売をしていても相応の評価が得られないので継続が難しいのです。なぜ誠実さが相応の評価を得られないかといえば、不誠実な商売をしていても誠実であるかのように装えてしまう業種だからだと私は考えています。

天然石という商材は、やりようによってはいくらでも利益を上乗せできてしまう商材なのです。そのような商材には当然のように騙しがつきまといます。それはなにも日本国内に限ったことではありません。これから先の記事の中でもお伝えしていくつもりですが、天然石とは、世界の様々な国で騙しや誤魔化しが行われている商材でもあるのです。

特に海外で買付けをする場合、そこでは日本の常識がまったく通用しません。無知であれば必ず騙されます。特に日本人の場合(私も含めてですが)自分が購入する商品を他人に補償してもらう、という方向に考えが傾きがちなのだそうです。そしてその事が、現地買付けでおかしなものを購入してくる大きな原因の一つとなっているようです。


確かに、これまで疑問を持った天然石について問合せると「現地ではそのように売っていた」「信頼できる業者から仕入れている」という回答を頂くことが多くありました。もちろんそれらは、私がした質問への回答としては成り立っていないのですが、回答の代用品としては現在も当たり前のように用いられています。


だったら誰に尋ねればいいのか。
誰にきけば必要な答えが返ってくるのか。
そのような情報を必要とすることは間違いなのか。
販売している人間に聞くことが間違いなのか。
だとしたら、中間業者とは何のために必要なのか。
そこに利益が生まれる理由は何なのか。


回答を得られない疑問が更なる疑問を呼び、結局は自分で調べる、という方法論を取ったわけですが、この手の疑問は今でも強く感じています。

「責任を伴わない場所に発生する利益」が当たり前になりすぎている現実。誠実な商売を志す人ほど、不必要とも思える苦労を背負わなければならない現状。

こんなことを続けていては、購入者の視点に立った商売をしてくださる方がいなくなってしまいます。報われないと分かっている努力をいつまでも続けられる寛容な人は、そうそういるものではないでしょう。



時代の変化と視点の変化

値段が安いことが=良い、とされた時代がありました。そのしわ寄せが目に見える形で現われはじめています。まずは食品から。けれども食品だけの問題ではありません。

信頼できる業者さま、販売者の方を求めるならば、消費者もまた視点を変えていかねばなりません。今ある現状は、これまでの積重ねの結果なのですから、別のものを望むならば、違う何かを積重ねる必要があると私は思うのです。


とは言っても、私も時々は迷います。特に「騙された私が馬鹿でした」という主旨のメールを頂くと何よりこたえます。騙す方に責任があることは明らかなのに、どうしてお金を払って商品を購入した人が、こんな風に傷つかなくてはいけないのか。それを考えると本当にやり切れません。

同時に私のやっていることは、そういった人たちの傷口に塩をすりこむことでしかないのではないか、と考えてしまうのです。もちろん私の目的はそこにはありません。ただ現状、私が目的とする場所は遠く、努力するとなら約束できますが、必ずたどり着けるとお約束することもできません。


ですから、このブログをご覧になる時には「知りたくかった情報を知ってしまう可能性」を頭の片隅に置いておいてください。知りたくないことは知らずに済ませるという自由が、購入する立場の方々にはあると思います。私は、自分なりに石を楽しみたいと考えていらっしゃる方々の、気持ちを踏みにじりたくてこのようなブログを続けているのではありません。

けれども、私の書く記事にそのような方々を不快にさせてしまう内容が含まれていることは、少なからず自覚しています。天然石に関わることで利益を得る方々へ向けて書く内容も少なくありませんので、今後もそうなるでしょう。

利益を得る人間には、利益を得ない人間とは別の責任が生まれる、と私は考えています。そして当然、このようなブログを書く私には、書かない人とは違う責任が生じます。ですから私の考えを批難される方々がいらっしゃる事もまた、当然だと考えています。





さて、話がそれましたが、天然色として販売されていた処理石に話を戻します。




■天然色として販売されていた処理石の例

実は12月の頭から、ある天然石に対する処理表示の曖昧さを追ってきました。すでにご存知の方も多い処理だとは思いますが、処理品である事が分かりやすく、現在も天然色として販売されている事実が確認できましたので、例として取りあげさせていただきます。


まずは、次の写真をご覧ください。


bt04.JPG


ブルートパーズのペンダントトップです。


こちらは、実際に販売されていた商品を購入して検証したものです。もちろん購入前に加工品かどうかの確認をしましたが「天然色です」との回答を頂きました。

けれども、これは照射処理品です。無色のトパーズに放射線照射を行ったあと加熱処理が行われています。このような処理が施される理由には、無色のトパーズよりもブルーのトパーズの方が市場での商品価値が高いことがあげられますが、そもそもこの色のトパーズは天然には存在しません。

無処理のブルートパーズとは、もっとずっと薄い色をしています。また、無処理品には退色性などの問題があるため、これまで市場への流通はほとんどないとされてきたようです。(全くない、というわけではありません)

無処理品が欲しいと思われる方は、無処理である事がはっきりと明記されている商品を選び、購入前に「なぜ無処理品であると断言できるのか」を問合せられた方が無難だと思います。何らかの納得がいく説明を聞くことができなかった場合、もしくは「信頼している業者からの仕入れ品だから」等の理由を告げられた場合は注意が必要です。

拘って仕入れをされた天然石の中にこそ、無処理のブルートパーズは存在しています。もちろんこれは人間によって値段をつけられ、市場に流通している商品であることを前提としています。



では、この商品がどのように販売されていたのか。購入元のページへのリンクを貼っておきますのでご確認ください。※リンクが切れた場合は、保存している画像と差し替えさせて頂きます。

18K ブルートパーズ チェッカーボード ペンダントトップ


ちなみに、前回ブルームーンストーンを検証した際には自分で鑑別書を取りましたが、今回はショップチャンネルさんの方で取ってくださいました。なので鑑別書画像は添付していませんが、照射処理品であることは双方確認済みです。



市場で商品として扱われているブルートパーズは、ほとんどが照射処理品

そもそも一般に「ロンドンブルートパーズ」「スカイブルートパーズ」等と呼ばれる商品は、ほぼ100%放射線照射によって作られています。ショップチャンネル様が取扱われている商品に限ったことではありません。

ですから問題は、照射処理がされている事ではなく、照射処理品が「無処理品」と説明されてしまう事にある、と私は考えています。しかも問合せをしていると強く感じる事ですが、間違った情報が正しい情報であるかのように、消費者に伝えられている現状があります。

上記のペンダントトップについて色加工の有無を問合せた時も「加工のされていないナチュラルなお色です」との返答を受けました。念のため2回問合せましたが、2回とも同じ返答でした。


この件について、ショップチャンネル様からは次のような回答を頂きました。


商品の注文を受付けるオペレーターが確認する画面があって、その画面の加工に関する内容が、確認ミスを起こしやすい状態になっていた。そのため本来は色加工品と伝えるべき商品に対して、天然色の商品だと伝えてしまった。初歩的な案内ミスなので、今後はこのような事がないよう、オペレーターの教育を徹底していく予定である。


要するにショップチャンネル様側の言い分を一言で表すと、こうなります。


今回の件は、電話対応をしたオペレーターの初歩的なミス。


けれども私は、この回答に対して大きな疑問を感じます。と言うのも、この商品の放送内容やWeb上の商品説明を見る限り、色加工品である事が購入者には伝わりづらい仕組みになっている事が原因なのでは?としか思えなかったからです。

そもそも放送中、もしくは商品説明欄で色加工について適切な説明しておけば、購入者がわざわざ問合せをして確認する必要も、今回のように初歩的な案内ミスが起こることもありません。事前に打てる手があるのにどうして打たないのか。ショップチャンネル様にも質問してみましたが、それに対する回答は次のようなものでした。

「今後お客様からのそのようなニーズが増えてくれば、対応も検討させて頂きます」


顧客からのニーズを受けとる姿勢としては、根本がおかしいのではないか思うのですが、私だけでしょうか。

「これまではそのようなお客様からのニーズはなかった」とショップチャンネル様はおっしゃいましたが、色加工について一切触れない放送内容を見せ続けていれば、確かにそのようなニーズは最小限に押さえられるでしょう。けれども、それは本当にニーズがないということと繋がるのでしょうか。

私は「違う」と考えています。

ニーズがないのではなく、ニーズが生まれないような仕組みになってしまっているのではないですか。そもそも最初からトパーズの色加工に関して情報をもっている購入者なら、問合せるまでもありませんし、購入判断をする場合も、色加工品であることを前提に考えることができます。

ですから、処理情報を正しく伝える必要があるのは、トパーズに対する色加工の現状を知らない購入者となるはずですが、現在の放送や商品説明では、どの商品に対して問合せが必要かすら明確になっていません。それがわからないことには、購入者としても問合せようがありません。そして問合せがないということが、結果的にニーズがないというショップチャンネル様側の解釈に繋がってしまうのだとしたら、それは購入者にとっては不利な環境だと言わざるを得ません。



長くなりますので、次回に続きます。



■次回予告
今回の記事の続きを掲載する予定ですが、その前にひとつスーパーセブンに関する記事を挟むかもしれません。今年もツーソンに行かれた方々から色々とお話を聞くことができ、なぜ本来ヒーリング系に分類されるはずの石が、これほどまでに節操なく販売されるようになってしまったのか、という私自身がずっと引っかかり続けてきた疑問に対して、自分なりの考えをまとめることができましたので、近々記事にしたいと思っています。
posted by isinohanasi at 19:41 | 処理品・加工品についての情報
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2008年02月27日

市場に存在する処理品・加工品あれこれ(答え合わせ)

今日は、先日写真を掲載した石について、どのような処理・加工が成されているかを記載していきます。





■市場に存在する処理品・加工品の例(答え合わせ)



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その1「キュービック・ジルコニア(人造石)」

ダイヤモンドの代替品として使用されることの多いキュービック・ジルコニアですが、実は様々な色が作られています。




002.JPG
その2「キュービック・ジルコニア(人造石)」

こちらはエメラルドを模して作られたのであろう、キュービック・ジルコニアです。




003.JPG
その3「キュービック・ジルコニア(人造石)」

こちらも、キュービック・ジルコニアです。少しグリーンがかったブルーをしています。




004.JPG
その4「合成ピンク・サファイア」

ベルヌイ法で作られた合成サファイアです。

※サファイアの合成方法については、私が理解している範囲ではありますが、後日掲載を予定しています。




005.JPG
その5「合成アメジスト」

ビーズ加工されたクォーツ系の商品の場合、連の中に本物と合成品が混ざっていることがあり得ます。

ちなみに、アメジストの合成は比較的簡単に見分けることができますが、鑑別用の機材が必要となります。また水晶は、合成品の見極めがとても難しく特殊な機械を使用するため、鑑別に要する費用も高くなります。




006.JPG
その6「加熱処理されたアメジスト」

ブラジルのモンテズーマ鉱山から産出するアメジストに、加熱処理を施したものです。プラシオライトとも呼ばれます。

市場では、グリーン・アメジストやグリーン・クォーツとして出回っているようです。ただし、グリーン・クォーツには、アメジストを加熱処理して作られたものの他に、無色のクォーツに照射処理が施されたものや、合成によって作られたものなどもありますので、注意が必要です。




007.JPG
その7「加熱処理されたアメジスト」

一般にシトリンと呼ばれているものです。ただし、このタイプのシトリンは天然シトリンではありません。天然と表記する場合は、天然クォーツとなります。ひと昔前はシトリン・トパーズと呼ばれていました。

ちなみに、カット石としての天然シトリンの流通は、現在ほとんどないと言っても良いでしょう。




008.JPG
その8「コーティング処理されたトパーズ」

無色のトパーズにコーティング処理で色をつけたものです。同じ処理で色がつけられているものに、ミスティック・トパーズなどがあります。

ちなみに、ミスティック・クォーツも同じ処理で作られています。




009.JPG
その9「加熱処理されたルビーの原石」

現在の市場に出回っているルビーは、高額な宝石も含め、大半が加熱処理されています。また中には、鉛ガラスによる含浸処理が行われているものもあります

※ルビーに対する加熱や含浸処理については、私が理解している範囲ではありますが、後日掲載を予定しています。




010.JPG
その10「照射処理されたスポジューメンの原石」

現在、このタイプのスポジューメンがヒデナイトとして多く市場に出回っているようですが、ヒデナイトの緑色はクロム分の含有によるものです。クロムに起因しない緑色のスポジューメンは、本物のヒデナイトではありません

ちなみに、ライラックピンクのスポジューメンはクンツァイトと呼ばれています。






処理品・加工品について調べ始めると、よくもまあこれほどの処理や加工を思いついたものだと、ため息が出ます。

ビーズ加工されている商品は、価格の安さを理由に処理が正当化される傾向がありましたので、ルースにも目を向けてみたのですが……これほどまでに処理品・加工品が溢れかえっていることには驚きました。



消費者の立場である方々にとって一番の問題は、処理品や加工品が販売されていることではなく、十分な説明が成されないまま販売されていることでしょう。

このブログを立ち上げた当時、処理についての質問をすると「そんな事を質問されたのは始めてです」「今はそのような事を気にされる方はいらっしゃいませんから」などと返答をされることがほとんどでした。

お金を払って購入する商品なのに、知りたいことを聞いただけで手ひどい対応を返されることに違和感を感じ、本当に他の購入者の方々は私と同じような疑問を持っていないのか?と何度も首を捻りました。



それらの疑問に対する答えを知るには、まだしばらく時間がかかるでしょう。ただ私個人としては、私以外の方でも同じような疑問を持つことがあるはずだ、との考えのもと、記事の掲載を続けています。




これは何度も書いていることですが、購入する立場の人間に目を養うことを要求するよりも前に、販売する立場の人間が目を養い、知識をつける努力をすることが必要なのではないでしょうか。


天然石に対しては確かに様々なニーズがありますが、販売されている石が、間違いなく「その石」であることは、多くの消費者が求めていることだと私は考えています。それはまた、石から利益を得ている人間が負うべき、最低限の責任とも言えるのではないでしょうか。



■次回予告
実際に天然色として販売されていた色加工品を例にとって、現在の市場における加工表記の曖昧さを掲載する予定です。

posted by isinohanasi at 00:49 | 処理品・加工品についての情報
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2008年02月24日

市場に存在する処理品・加工品あれこれ

今後掲載を予定している記事の柱のひとつに「処理品・加工品についての情報」があります。

まず今日はその第一弾として、現在の市場に存在している処理品・加工品の写真をいくつか掲載しましたので、どのような処理・加工が成されているかを考えてみてください。答えは次の記事に掲載します。




■市場に存在する処理品・加工品の例


001.JPG
その1



002.JPG
その2



003.JPG
その3



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その4



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その5



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その6



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その7



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その8



009.JPG
その9



010.JPG
その10





これらは全て何らかの人工的処理及び加工が成されているものですが、素人が肉眼で処理や加工内容を判別する事は、ほぼ不可能です。


宝飾品に使用されている石については、ある程度の処理や加工がされていても仕方ないと主張される方もいらっしゃるでしょう。もちろん私も処理品や加工品の全てを否定するつもりはありません。

ただ、どのラインを「ある程度」と考えるかは人それぞれです。ですからなおさら、どのような処理・加工が成されているかの情報を得る事が、消費者には必要になるのです。




今後私は、具体的にどのような処理・加工品が出回っているか、それらの処理や加工の情報は、どの程度公開されているのかを、購入する側の視点から記事にしていくつもりです。現在流通しているビーズ・ルース・原石の全てが対象となります。


同時に、これまで保留にしてきた各ショップ様の対応や、スーパーセブンのその後についても掲載を予定しています。さらにこれまでメールで頂いた質問の中で、他の方も疑問に思われているかもしれない、と感じた内容については、質問をしてくださった方の個人情報に触れない範囲で掲載させて頂く予定です。絶対に公開して欲しくないとお考えの場合は、お手数をおかけしますが、下記アドレスまでご一報頂けますよう、よろしくお願い致します。


・連絡用メールアドレス
 (アット)の部分を半角@に変更して送信してください。
 ishinohanashi(アット)mail.goo.ne.jp


掲載記事に対してのご意見・ご指摘なども、同じアドレスで受付けていますが、返信までにお時間を頂きますことをご容赦ください。

posted by isinohanasi at 14:40 | 処理品・加工品についての情報
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2007年06月06日

一般的に施されている処理の数々

ここに私が知り得た「当たり前とされている」天然石の処理を記載しておきます。ちなみに私は最初に天然石を購入した時、これらの処理が「当たり前」であることをまったく知りませんでした。

・アクアオーラ・サンシャインオーラ等のクリスタル系(水晶に人為的加工を施したもの)
・レッドタイガーアイ(タイガーアイに含まれる鉄の成分を加熱により赤鉄鉱化したもの)
・ターコイズ(含浸処理)
・アズライト(圧縮処理)
・アズマラカイト(ワックス処理・プラスチック、樹脂の注入処理)
・コランダム系(色の改善を目的とした加熱処理及び拡散処理、含浸処理など)
  コランダム系=ルビー、サファイア等
・シトリン(色の改善を目的とした熱処理及び放射線照射)
・スモーキークオーツ(色の改善を目的とした熱処理及び放射線照射)
・オニキス(染色)
・アクアマリン(色の改善を目的とした熱処理)
・モルガナイト(色の改善を目的とした熱処理)
・アパタイト(色の改善を目的とした熱処理)
・ラピスラズリ(ワックス処理・染色処理)
・オパール(オイル、ワックス、プラスティック、樹脂の含浸処理)
・カルセドニー(染色)
・フローライト(照射処理・加熱処理)
・クンツァイト(加熱処理・照射処理)
・タイガーアイ(染色処理・漂白処理・加熱処理)
・トルマリン系(加熱処理・照射処理・オイル、樹脂の注入処理)
・アンバー(琥珀と天然琥珀は別物)
  アンバーのイミテーションには、粉を高温高圧で加工したアンブロイド、
  化石化してからの経過年数が少なく琥珀酸を含まないコパールなどがある。
・さんご(充填処理、染色)
・カーネリアン(色の改善を目的とした熱処理・染色)
・トパーズ(色の改善を目的とした加熱処理及び放射線照射・拡散処理など)※白以外
・翡翠(染色処理・漂白処理・樹脂含浸・プラスチック含浸など)
・タンザナイト(色の改善を目的とした熱処理)
・ラブラドライト(表面へのワックス、オイル処理)
・アズライト(表面へのワックス、オイル処理)

これらの情報は今回私が個人的に知り得たもので、完全ではありません。他にも「当たり前」とされている処理が存在する可能性は否定できません。また上記に記載した天然石は、販売されているもの全てが処理品というわけではありません。もちろん無処理品も存在します。しかし処理品であっても商品説明欄には何も記載されていないことが多いので、私のように「より天然に近い石」を求められる方は、自分が購入しようとしている石に上記のような処理が成されているかいないかを、事前に問合せされた方が無難だと思います。


追記
オニキスなどアゲート系の天然石に施される染色は、通常の染色とは違い鑑別機関に出しても識別ができないとの情報を得ました。また現在天然石市場に流通しているアゲート系の天然石は、特別な記載がない限り染色品である可能性が高いようです。

posted by isinohanasi at 00:00 | 処理品・加工品についての情報
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