2008年04月19日

「つくられた」商材としての価値 〜スーパーセブンのその後〜 C

前回お伝えしました通り、今日は頂いたメールに対する私の考えを掲載させて頂きます。


■頂いたご指摘メール(全文掲載)

件名: 困ります&アドバイス

Blogを度々拝見させていただいている者です。

消費者の立場から色々を勉強・調査されていて参考にさせていただいて
いたのですが・・・・、
今回の記事をきっかにメールを送らせていただきました。

インプレッションストーンについて、
個人的に、この石はアクセサリーの素材としてとても気に入ってます。
この石を見つけ、そして仕入れ、そして販売しているお店に感謝してます。
名前に惹かれたのではなく、風合いが好きで購入しました。
(確か、最初にnetで見つけて購入したショップでは当時「名前不明」でした)
以前、某shopの商品説明に「泥」という表記がありましたが、それでも
お気に入りの素材の1つです。
ショップの方達が過剰反応して万が一、販売しなくなってしまったら
困ります。

>「販売の為に生み出された天然石の名称」は、いつ頃つけられた名称
>であるかや、どのような理由からその名称がつけられるようになったか、
>などの情報が全くと言っていいほど追えません。
>情報を得たいと考え、色々な場所に問合せをしてみても、
>それらを知っている人間を見つけだすことができないからです。

今までの記事を読んでいても何度か疑問に思ったのですが、
色々な場所に問い合わせをされたとの事ですが、日本のショップ・業者以外の所
にも問い合わせをされたのでしょうか?
海外の加工工場とやりとりしたら何かわかるのではないでしょうか?





■私の返答(考え)

ご意見ありがとうございました。インプレッションストーンについてですが、まずは下記の内容をご確認ください。


昨年の11月頃になりますが、インプレッションストーンに疑問を感じ、実際に商品を購入して鑑別に出した経験があります。そのときの鑑別結果は「不純物が多く含まれたジャスパー」でした。

もっと詳しい分析にまわせば不純物の内容を調べる事も可能ではありますが、詳しい分析には当然それなりの費用がかかります。私がインプレッションストーンに対して抱いていた疑問は「主に何が含まれた天然石であるのか」「希少石と銘打つことは妥当か」の2点でしたので、それ以上詳しい分析には出しませんでした。

頂いたメールにも書かれていたように、インプレッションストーンとは、もともと「名称不明」として販売されていた天然石に、いつの間にかつけられていた名称です。おそらくひとつの石名として分類するにはあまりに混ざり物が多すぎたからなのでしょうが、この天然石は新種でも新産でもありませんし、特に希少というわけでもありません。

むしろ商品価値が低いとみなされていた為に積極的に取引がされてこなかった種類の天然石あって、必要であれば流通量を増やすことは可能なのです。事実、インプレッションストーンを取扱う業者さまは、私が鑑別に出した頃よりもぐっと増えていますし、商品点数も確実に増えています。

また、インプレッションストーンを販売されている業者さまの中には、商品説明欄に希少石と明記されているところもありますが、本来、希少石とは産出自体が少ない石を指すのであって「流通が少ない」というだけの理由で希少石と銘打ってしまっては、かえって消費者の混乱を招く原因の一つに成りかねないと、私は考えています。




これらの内容を踏まえた上で、もう一度考えてみてください。

前々回の記事内容も合わせて確認して頂くとわかりやすいと思うのですが、私がインプレッションストーンなどの「後付けされた名称をもつ天然石」について、記事内で取りあげた注意点は、以下の2点です。


@比較的安価で仕入れることができる天然石であること
Aこれらの天然石につけられているパワーストーン的な説明は、後付けのコマーシャルである可能性が高いこと



これに対してご指摘いただいた内容は、

ショップの方達が過剰反応して万が一、販売しなくなってしまったら困ります。

との事ですが、ショップの方々がアクセサリーパーツのひとつとしてインプレッションストーンを取扱っていらっしゃる限り、私があげた2つの注意点は取扱いを中止する原因にはなり得ません。

そもそも私が懸念しているのは、アクセサリー素材として販売されるインプレッションストーンではなく、アクセサリー素材として販売されていたはずのインプレッションストーンに、いつの間にか後付けのパワーストーン的な説明がつき、それによって本来の商品価値よりも大幅に値があがってしまう事なのです。

私はアクセサリー素材としての天然石に対して注意を呼びかけているのではありませんし、むしろ風合いを楽しまれる方やアクセサリー素材として活用される方にとって、安価で好みの素材が手に入ることは良いことだと考えています。


ただひとつご理解いただきたいのは、天然石という商材には、どうしても消費者にとっての危険がつきまといます。だからこそ、消費者が購入前に知っておいて損はないと感じた情報をこうして記事にさせて頂いているのです。

ウッドビーズやトンボ玉に置き換えて考えて頂きたいのですが、比較的安価で販売されていて、パワーストーン的意味合いを持たない商品でも、アクセサリー素材としては立派になりたちますし、その2点を指摘したことが、取扱いを中止する原因にはなりません。


次に、海外の加工工場さまとのやり取りについてですが、私は、これは中間業者さまの仕事だと考えています。もちろん、それが有効な方法だと判断できれば、直接働きかけることも視野に入れるつもりですが、よくよく考えてみても、私にはそれが一番有効な方法だとは思えないのです。

例えば運良く1軒の加工工場さまとやり取りをさせて頂くことができたとしましょう。そこで何かが解決したと仮定しても良いでしょう。けれどもその結果をもって、全ての業者さまとお話させて頂けるわけではありません。「うちはそことは取引してない」と言われてしまうことは目に見えていますし、そうなると後はもうイタチごっこです。

最終的には、業者さまの仕入れ元の数だけの問合せが必要となるでしょうが、これではいたずらに時間を消費するばかりで結果は期待できません。海外の加工工場さまに問題があるというのなら、中間業者さまが指導及び改善を求める働きかけをされる方が、ずっと有効なのです。



個人がかけられる時間や力には限りがありますので、より有効な方法として私は、海外の加工工場さまへの問合せではなく、鑑別という方法論を用いながらリサーチを進めています。

確かに天然石には様々な方向からのニーズがありますが、鉱物として買い求められる方にとっても、宝石として買い求められる方にとっても、パワーストーンとして買い求められるかたにとっても、共通して重要となるのは「その石が本当にその石であること」ではないかと考えているからです。

「その石が本当にその石である」ことを保証してくださる業者さまが増えれば、多くの消費者がもっともっと安心して天然石を楽しむことができるようになると思うのです。私個人はそのような変化を求めていますし、そのために限られた自分の時間と力を使っていきたいと思っています。



■鑑別についての補足

これまでもこれからも、私がオークションに出品する商品はプロの方に鑑別をお願いした商品となりますが、それとは別に「石を見て石に触れ石を知る」ことを大切にしていきたいとも考えています。

特に天然石ビーズなど単価の低い石は、全ての鑑別をプロの方にお願いすることが(金額的に)不可能ですので、自分自身の目を養うことはとても重要な課題となります。現在は、まず1連につき1粒をプロの方に鑑別して頂き、OKが出て戻ってきた粒と同じ連の粒を自分の目で見比べることにしています。

その際、鑑別用の機材を使用するわけですが、私が現在所持している機材は、宝石用顕微鏡、偏光器、屈折計、紫外線鑑別ライト(長波・短波)、二色鏡、カラーフィルター、10倍ルーペ、ペンライトとなります。

このあたりの事については以前から何度かご質問頂いていたのですが、なかなかお返事できなくて申しわけありませんでした。詳しくは「オークション入札前にご確認いただきたい内容」のひとつとして、その他所持している書籍を撮影した写真などと共に、掲載させていただく予定ですので、今しばらくお待ちください。どうぞよろしくお願い致します。


posted by isinohanasi at 03:44 | スーパーセブンは存在しない
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