2008年04月08日

「つくられた」商材としての価値 〜スーパーセブンのその後〜

私はこれまで記事として取りあげてきた天然石及び天然石業者さまについては、その後も地味なリサーチを続けると共に、折にふれ私自身の考えを見直すことにしています。

これは知識や経験が増える事によって、自分自身の視野の狭さや考えの浅さに気付く可能性が常に存在しているからなのですが、同時に最初のリサーチで「おかしい」と感じたものを、今もまだ「おかしい」と感じるかどうかの再確認にもなっています。


今回お伝えする「スーパーセブン」は、折にふれ何度考え直してみても、やはり「おかしい」と感じる天然石であり商材の筆頭です。

つくられた商材としての価値」などとタイトルをつけると、業者さまからの反発を買うでしょうが、私はあえてこのタイトルを提示します。それほどに、この商材に関して私は、今もまだ「おかしい」という考えを変えられずにいるのです。


また、今年のツーソンショーに行かれた方々の協力を得ることによって、とても興味深い現象が起こっていることを知ることができました。

長くなりますので、これから数回に分けての掲載となりますが、なぜ「つくられた商材」などという、一見すると乱暴なタイトルをつけるに至ったかや、私が感じたスーパーセブンに関する興味深い現象についても掲載を予定しています。



それに伴い、このブログを閲覧してくださっている皆様にひとつのお願いがあります。



■閲覧者の方々へのお願い

掲載した記事を読まれた中で「もっとこの部分を突っ込んで書いてほしかった」「ここが物足りない」などのご意見がありましたら、メールで教えて頂けると非常に助かります。

現在私は、ひとつの記事を書くために、リサーチに要した時間を含めずに最低で4時間、長い時には半日以上の時間を使っています。得た情報を文章化することに不慣れな為、どうしても書いては消し、書いては消しという作業が多くなってしまう事が一番の原因なのですが、特に最近は集中力の持続時間が以前よりも短くなっている事を、自分でも感じています。

体調がまだ万全でないとはいえ、記事として掲載する以上は、できる限り「消費者の立場の方々が知りたいと思ってもなかなか知れない事」を書く努力をしていきたいと考えています。

勿論力及ばずな部分が多い事は、私自身が一番痛感していますが、だからこそできる限りの努力をしていきたいと思いますし、またするべきだとも考えています。

その為にも、閲覧者の方々のお力をお借りできると、とても助かります。勝手なお願いではありますが、私ひとりで全てを賄うにはどうしても時間が足りません。


掲載した記事に対するご意見をメールで送信して頂く際には、お名前などの個人情報をお知らせ頂く必要はありません。勿論お知らせ下さった場合でも、それらの情報をブログ上で公開する事はありませんので、ご安心下さい。

また私自身がまだまだ勉強中の為、頂いたご意見の全てに答えを出すとはお約束できません。ご意見のメールを送信して頂く際には、どうぞその点もご考慮下さい。


掲載記事に対するご意見・ご感想はこちらのアドレスにお願いします。

 ishinohanashi(アット)mail.goo.ne.jp
  ※(アット)の部分を半角@に変更して送信してください。


それでは、またまた前置きが長くなりましたが、本題であるスーパーセブンのその後について記事を書かせて頂きます。





■「つくられた」商材としての価値 〜スーパーセブンのその後〜


そもそも今ここで、もう一度大きくスーパーセブンを取りあげようと決めるに至った最大の理由は、今年2月に行われたのツーソンでのショーにあります。

現時点ではまだ私の予測の範疇ですが、おそらく一度は流通量が減ったかに見えたスーパーセブンなる天然石が、今後再びその流通量を大幅に増やしていくのではないかと私は考えています。

なぜならば、海外で天然石を扱う人間が、スーパーセブンの商品価値を知ってしまったからです


これは消費者にはとても危険な事だと思います。現状、自分たちが販売する商品に対して、自分たちで責任を持たないことが当たり前となっている天然石業界では「海外でもスーパーセブンが販売されていた」というひとつの事実が、全ての曖昧さに対する言い訳の切り札として使われてしまう可能性が高いのですが、本来、その名前で売っていたという事実だけでは、その商品の正当性を証明したことにはなりません


海外旅行の経験がある方ならご存知でしょうが、コピー商品や偽物、まがい物系の商品は、国によってはごく当たり前に販売されています。そしてそれらの商品の多くには、消費者に向けた特別な説明などは成されておらず、購入する側が値段や情報などを頼りに、最大限の騙されない努力をしなければなりません。騙された者が負け、それが暗黙の了解なのです。


全ては人間の欲の成せるわざ。それらはみな、購入者を騙して利益を得る為に、わざわざつくられた商品です。



同じ事が天然石売買の世界でも起こっています。さらに購入者にとって不利益となるのは、天然石の販売価格には明確な基準というものがなく、どちらかといえば「時価」の要素が高いことがあげられます

要は、その時流行っているもの(それがつくられた流行であったとしても)の値段が高くなるわけですが、その値段付けも結局は売り手の自由。現在の日本では、天然石の売値が高いというだけでは、たとえ法外すぎる値段であっても、文句のひとつもつけられないのが現実です。


実は今回、ツーソンショーでスーパーセブン関連の商材についてリサーチしてきて下さった方々は、普段は鉱物学や宝石学を研究されています。ですから当然、スーパーセブン等の曖昧さが多く含まれる商材については取扱われていないのですが、何度かリサーチをさせて頂くうちに、私が知りたいと思っている情報についても関心を持って頂けるようになりました。

利害が絡まない分、面白い話も色々と聞かせていただくことができました。それらを閲覧者の方々に、ほんの少しでも還元できればと思って記事にしています。

私に情報を下さった方は、皆さん数年から長い方では十数年ツーソンショーに通っていらっしゃいますので、情報としての信憑性はあると判断して掲載に踏み切っていますが、掲載した内容に関する全ての責任は私にあります。

業者さま等で納得できない内容や、もくは異議がある場合は、私宛にメールを頂ければ対応させて頂きます。ただし、以前からお伝えしています通り、自論には最後まで責任を持ってください。いい逃げ等には対応しません。くどいようですが、これまでにも揶揄目的や言い逃げ目的のメールは何度か頂いていますので、あえて記載させて頂きました。


さて、では今年のツーソンショーで何が起こっていたのか。簡単に説明するなら、以下のようになります。

これまで色むらのある低質のアメジストとして販売されていた種類の天然石に、スーパーセブンの名前をつけて売っている外国の方がいた。

ちなみに「色むら」や「低質」という言葉を使うと、まるでその天然石の品位やその天然石を好む人たちの気持ちを、私個人が貶めたかのように責め立てる業者さまが結構いらっしゃるのですが、この事に対してもやはり大きな疑問が残ります。

そもそも「AAAA」「宝石質」「高品質」などの様々な語句を駆使して、販売している商材に優劣をつけているのは業者さまであって私ではありません。天然石業者さまが自社でつけられている商材に対するそのような格付けに一切の根拠がない事は、過去の記事でもお伝えした通りです。

確固たる基準がない場所に、商品を売りやすくするための基準や格付けを持ち込んでいるのは業者さまの方なのに、どうして「商材としての質の低さ」に言及したの場合のみ、目くじらを立てられるのでしょう。取扱商品に格付けをし、販売価格にも差をつけている時点で、質の差を利用しているはずなのに、質の低さを言葉にした途端「石が可哀想」などといった領域に逃げ込む姿勢は、売り手としては非常に卑怯です。値段をつける事によってそこから利益を得ているのですから、利を得ているということに最後まで責任を持ってください。

「質が低いと評価される石でも私は好きだから」という発想は、消費者の領域にあるものだと私は考えています。売り手がそこまで利用する必要も資格もないのではないでしょうか。




■流通し始めたスーパーセブンはどんな石?

ここで、今年のツーソンショーにおいて、スーパーセブンという名称で販売されていた石がどのようなものであったかについても言及しておきたいと思います。


去年までそれらの天然石は「色むらのあるアメジスト」もしくは、何が含まれているかわからないので「マルチインクルージョンクォーツ」として販売されていたそうです。当然新種でも新産でもありません。

これまでも市場に存在はしていたものの、あまり売り物としての価値が高くない為、積極的に売買されてこなかった種類の石との事でした。ちなみに産地は限定されたものではなく、特に希少性もありません。

それが今年になってスーパーセブンと銘打って販売されるようになった背景には、去年あたりに起こった日本でのスーパーセブンブームが関係しているようです。

要するに一時期のブームの頃、日本の天然石業者さまがなんとかスーパーセブンを手に入れようとあちこちに問合せをした結果「この手の石にはスーパーセブンと名前をつければ売れる」と学習した海外の業者さまがいた、と言うわけです。

ちょうど私がスーパーセブンに疑問を持ってリサーチをはじめたのは、スーパーセブンが週刊誌などで取りあげられて間もない頃で、スーパーセブンの売り切れ表示が多く見られ、業者さまは在庫の確保に奔走されていました。特に山梨の業者さまはその頃に多くの在庫を抱えられたと聞いています。

また、丸球であればより需要が高いということで、丸球を探している業者様が多かった記憶があります。顧客からの問合せも多く、そのような問合せをきっかけにスーパーセブンの存在を知ったという業者さまもいらっしゃいました。

いったい何が含まれているかを売り手さえ把握していない石に、10万円近くの法外な値段がつけられていたのもこの頃です。


このようにして「必要とする人間がいる」ということがその天然石の値段や、時には名称までもを根拠なく生み出してしまうという現象は、実は天然石売買の世界では珍しいことではありません。さらには「必要とする人間を作り出したブーム」自体が売り手の都合で操作されていることもまた、珍しいことではないのです。


次回は、スーパーセブン以外にもそのようにして生み出されてきた天然石があることを、いくつかの具体例をあげながら説明していきたいと思います。



posted by isinohanasi at 21:38 | スーパーセブンは存在しない
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