2008年02月27日

市場に存在する処理品・加工品あれこれ(答え合わせ)

今日は、先日写真を掲載した石について、どのような処理・加工が成されているかを記載していきます。





■市場に存在する処理品・加工品の例(答え合わせ)



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その1「キュービック・ジルコニア(人造石)」

ダイヤモンドの代替品として使用されることの多いキュービック・ジルコニアですが、実は様々な色が作られています。




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その2「キュービック・ジルコニア(人造石)」

こちらはエメラルドを模して作られたのであろう、キュービック・ジルコニアです。




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その3「キュービック・ジルコニア(人造石)」

こちらも、キュービック・ジルコニアです。少しグリーンがかったブルーをしています。




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その4「合成ピンク・サファイア」

ベルヌイ法で作られた合成サファイアです。

※サファイアの合成方法については、私が理解している範囲ではありますが、後日掲載を予定しています。




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その5「合成アメジスト」

ビーズ加工されたクォーツ系の商品の場合、連の中に本物と合成品が混ざっていることがあり得ます。

ちなみに、アメジストの合成は比較的簡単に見分けることができますが、鑑別用の機材が必要となります。また水晶は、合成品の見極めがとても難しく特殊な機械を使用するため、鑑別に要する費用も高くなります。




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その6「加熱処理されたアメジスト」

ブラジルのモンテズーマ鉱山から産出するアメジストに、加熱処理を施したものです。プラシオライトとも呼ばれます。

市場では、グリーン・アメジストやグリーン・クォーツとして出回っているようです。ただし、グリーン・クォーツには、アメジストを加熱処理して作られたものの他に、無色のクォーツに照射処理が施されたものや、合成によって作られたものなどもありますので、注意が必要です。




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その7「加熱処理されたアメジスト」

一般にシトリンと呼ばれているものです。ただし、このタイプのシトリンは天然シトリンではありません。天然と表記する場合は、天然クォーツとなります。ひと昔前はシトリン・トパーズと呼ばれていました。

ちなみに、カット石としての天然シトリンの流通は、現在ほとんどないと言っても良いでしょう。




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その8「コーティング処理されたトパーズ」

無色のトパーズにコーティング処理で色をつけたものです。同じ処理で色がつけられているものに、ミスティック・トパーズなどがあります。

ちなみに、ミスティック・クォーツも同じ処理で作られています。




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その9「加熱処理されたルビーの原石」

現在の市場に出回っているルビーは、高額な宝石も含め、大半が加熱処理されています。また中には、鉛ガラスによる含浸処理が行われているものもあります

※ルビーに対する加熱や含浸処理については、私が理解している範囲ではありますが、後日掲載を予定しています。




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その10「照射処理されたスポジューメンの原石」

現在、このタイプのスポジューメンがヒデナイトとして多く市場に出回っているようですが、ヒデナイトの緑色はクロム分の含有によるものです。クロムに起因しない緑色のスポジューメンは、本物のヒデナイトではありません

ちなみに、ライラックピンクのスポジューメンはクンツァイトと呼ばれています。






処理品・加工品について調べ始めると、よくもまあこれほどの処理や加工を思いついたものだと、ため息が出ます。

ビーズ加工されている商品は、価格の安さを理由に処理が正当化される傾向がありましたので、ルースにも目を向けてみたのですが……これほどまでに処理品・加工品が溢れかえっていることには驚きました。



消費者の立場である方々にとって一番の問題は、処理品や加工品が販売されていることではなく、十分な説明が成されないまま販売されていることでしょう。

このブログを立ち上げた当時、処理についての質問をすると「そんな事を質問されたのは始めてです」「今はそのような事を気にされる方はいらっしゃいませんから」などと返答をされることがほとんどでした。

お金を払って購入する商品なのに、知りたいことを聞いただけで手ひどい対応を返されることに違和感を感じ、本当に他の購入者の方々は私と同じような疑問を持っていないのか?と何度も首を捻りました。



それらの疑問に対する答えを知るには、まだしばらく時間がかかるでしょう。ただ私個人としては、私以外の方でも同じような疑問を持つことがあるはずだ、との考えのもと、記事の掲載を続けています。




これは何度も書いていることですが、購入する立場の人間に目を養うことを要求するよりも前に、販売する立場の人間が目を養い、知識をつける努力をすることが必要なのではないでしょうか。


天然石に対しては確かに様々なニーズがありますが、販売されている石が、間違いなく「その石」であることは、多くの消費者が求めていることだと私は考えています。それはまた、石から利益を得ている人間が負うべき、最低限の責任とも言えるのではないでしょうか。



■次回予告
実際に天然色として販売されていた色加工品を例にとって、現在の市場における加工表記の曖昧さを掲載する予定です。

posted by isinohanasi at 00:49 | 処理品・加工品についての情報
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